第49章 【番外編】色褪せない想い【現パロ】※
何の苦もなく体が持ち上げられると乱れた衣服のまま天元の顔が近付く。
真近に見るその顔が格好良くて思わず目を逸らしてしまう。
100年前から見慣れている顔とは言え、やはり現世ではまだ会ったばかりの人だ。
よく知る人物ではあるのだが、久しぶりなのは間違いないのだから照れるのも致し方ない。
「んー?何だよ。照れてんの?可愛い奴。」
「…だ、だって…記憶を取り戻してから初めて…だもん!」
「さっきまであんなに積極的だったのになぁ?」
そうやって意地悪く笑う天元は昔から変わらない。
背中に柔らかなベッドの感触を感じると今度は恐る恐る彼と視線を合わせてみた。
「…でも、…天元が大好き。」
「………本当にお前は昔からオレを煽るのが得意だよなぁ。」
言い終わるや否や、息もできないほどの激しい口付けが降ってきた。
いつの間にか外されていたボタンによって部屋着の前は剥がされて肌がまろび出ている。
そこに彼の優しい手の温度を感じるとそのまま彼の首に手を回す。
下着の上からやわやわと揉みしだかれていたのに、性急にパチンと言う音が聴こえてきて、下着の肩紐が肩からずり落ちていく。
もちろん下着が外れてしまえばこぼれ落ちるのは自分の乳房だけど、難なくそれは彼の大きな手に収まった。
「っ、ん…っ!」
彼が欲しいと主張するように勃ち上がった頂が天元の手のひらに捕まってしまうとその刺激で体が震えた。
「すげぇ、勃ち上がってんじゃん。どうした?もう気持ちいいのか?」
だらしなく下がってきた下着をたくしあげて、そこに落ちてきたのは先ほどまで激しい口づけをしていた唇。
ツン──
「っ!!!ふ、ぁっ…!」
天元の熱い舌が頂を少し突っついただけだというのに絶頂を迎えたかのような甘い痺れが全身を駆け巡る。
そんな私を気にするそぶりもなく、そのまま乳首を口に含まれると昂った感情が行き場がなくなってしまった。
「ひっ…やぁあ…!!!」
ビクンビクンと震えた体に自分自身が一番驚いた。こんなことで気持ち良くなってしまうなんて無かったから。
どれほど私が天元を待ち望んでいたのか。
天元に抱かれたかったのかというのが体で分かってしまったような気がして顔が熱くなった。