第47章 【番外編】貴方とならばどこへでも※
しかし、翌日ほの花はものの見事に発熱して俺はひたすら謝ることになった。
「マジでごめん。本当に悪かった…。」
「大丈夫〜…。そばにいて?」
「いるいる。此処にいるから。」
幸いなのは微熱程度で昼頃には下がっていたのだが、連泊申請のために昼餉を一緒に持ってきてくれた琥太郎の母ちゃんに衝撃な事実を聞かされることとなった。
「宇髄さん?連泊は大歓迎なのですが、夜はあの場所でのまぐわいは…ご遠慮くださいね。」
「……やっぱ聴こえてた?」
「ええ、それはもう。愛らしいほの花さんの艶かしいお声が。」
「すみませんでした。何泊でもして旅館に貢献させて頂きます。」
「それは良いですわ。是非ほの花さんの体調が戻るまでいて下さいね。何泊でも。最上級のフグ刺しを準備致します。」
それは遠回しに一番高い料理を頼んだ上に何泊でも連泊しろという圧力に感じた。
しかし、旅館に迷惑をかけたのは事実なので俺はほの花には伏せて、1週間ほどここで金を落としたのだった。