第9章 『実家に帰らせて頂きます』※
宇髄さんが苦しそうに顔を歪めると私から急に圧迫感がなくなり、太腿に熱い飛沫を感じた。
肩で息をして汗が米神を伝い、顎から垂れる姿が凄く綺麗でボーッとした頭で魅入ってしまった。
宇髄さんって男の人だけど本当綺麗…。
身体が大きくなかったら女装したら分かんないかも…。
そんな絵空事を考えながら声をかけてみると私が起きていると思わなかったのか驚いた顔をした宇髄さんに再び口づけをされた。
「…チッ、何だよ、起きてたのか。」
「意識無くなりそうでした、けど…耐えました。」
「あー、やっぱりもっと激しくしてやるんだったか。」
起きてて欲しい気もすると言っていたくせに実際起きてればそんな不満を暴露されるので一体どっちなのだとこちらも不満が溜まる。
でも、横に寝転がった宇髄さんが私を引き寄せて抱き締めるからその不満は簡単に幸福へと姿を変える。
「…しあわせです…。」
「…そうか…俺も。」
相談があったから部屋を訪れたというのにまんまと彼に愛されてしまい、頭から抜けてしまっていた。
前回ほどではないが、秘所はとんでもない質量のものを入れていたのでぽっかりと大穴が開いているような感覚とヒリヒリとした痛みを感じて身を捩った。
「…痛むか?」
「…ぅ、は、はい。ちょっと…。」
「まぁ、今回ちょっと慣らしが足らなかったからな。…悪かった。お前が可愛すぎて我慢できなかった。」
片手で私の頭を包み込むように胸に引き寄せられる。
逞ましい胸に自分の裸体がくっつく感覚が情事後だと言うことを彷彿とさせるものだから恥ずかしくて顔を埋めた。
「…おーい、悪いけど俺まだイけるからあんまり可愛いことすんな。また押し倒すぞ。」
「……えっ?!」
「そんな驚くことかよ。お前の裸見ちまえば最低でも三回は連続で抱けるぜ。」
恐ろしいことを言い出す宇髄さんに腰が急に重くなる。
いつかこの人に私は抱き潰されて翌日どころかしばらく寝たきりの生活を余儀なくされるのではないかという恐怖が脳裏をよぎった。