第47章 【番外編】貴方とならばどこへでも※
「…おい、大丈夫か?」
どの口が言うのだろうか。
散々今まで私に怒涛の愛撫をしていた男の台詞ではない。
こちらは息も絶え絶えでその場で座り込む始末だと言うのに。
「…だ、いじょぶ、じゃない…!」
「分かった分かった…。あとは俺に掴まってりゃいいからよ。」
「…え?」
あとは?
あととはこの後ということ?
流石にこれで終わるとは思っていなかったけど、やっと布団に連れて行ってもらえるのだと思ってホッとして顔を上げるが、そこにいたのはまだ先ほどまでの意地悪な天元。
私の体を抱き上げると壁に背中を押し当てて、足も広げられる。
「え、え…?ちょ、…え?!」
「何だよ、まだ終われねぇぞ?俺も気持ち良くさせてくれよ。」
そう言って膣に感じたのはいつも私を天国に誘う熱い屹立。
その質量にいつだって息をも止まる。
何ならその大きさに慣れなくて未だに最初は膣肉が引きちぎられそうな感覚に痛みすら感じる。
しかし、待ってだなんて言う間も与えられず、抱えられていた腰を下ろされた。
「っっぁああああっ!!!」
「き、っ…つ…!噛み付くなよなぁ…っ、全くお前の此処はいつまで経っても俺に辛辣だよなぁ?」
「…っ、そ、んなの…!仕方ない、じゃん…!」
それは私のせいではない。
天元の男根の大きさ問題。
私は関係ない。
そんな想いから少しだけ天元を睨みつけてみれば口角を上げた彼に口づけをされた。
「へぇ?まだ随分余裕があるじゃねぇか。もっと何も考えられなくなるくらい抱き潰さねぇと意味ねぇか?」
「ち、ちが…!ま、待って…?」
「待たねぇよ。嫁抱くのに待つ必要あんのかよ。」
それは時と場合によるのではないか。
抱えながら私の最奥に天元の男根を打ち付けられているがここは部屋に入る前なのだ。
薄い扉一枚で廊下だと言うのにそんなことは出来やしない。
「ああっ…!!!や、ぉ、っ、き…!!お、おく…が…!」
「奥が当たって気持ちいいってか?可愛い奴だな。ぐしょぐしょに濡らして、俺もお前の浴衣ももう使えねぇなぁ?お前の撒き散らした潮のせいでよ。」
煽るようなその言い方だけど、もう何も考えられない。
きっと天元の言う通り浴衣は私のせいでびしょ濡れなのだろう。
でも、激しい突き上げになす術もなく私はただだらしなく口を開け広げて喘ぐだけだった。