第41章 【番外編】「娘さんを下さい‼︎」※
【おまけ】
「なぁ…お前、まさか自分の屋敷に住まわせてほの花を手篭めにし続けてたんじゃねぇよな?」
「な、え、め、滅相もありません!!」
せっかく仲良くなりかけていた彼との関係性は帰る間際になっても好転することはない。
しかしながら、それ以外は認めてくれているのか「結婚を認めない」と言われないだけマシなのかもしれない。
「そうか?ほの花の話とはちげぇな?どう言うことなんだろうなぁ?」
「……へ?!は、ハハッ!や、やだな〜。ほの花の奴、寝ぼけてたんじゃないっすかね?昨日が初めてです!!」
「さっき聞いたんだが?」
まぁ、ほの花がこの兄君に凄まれて、言い逃れできるわけがない。
ただでさえ馬鹿正直な女なのだ。
「…に、二回くらい…ですかね?」
「本当は?」
「か、数えてません…」
「ぶっ殺す!!!!」
俺は結局、最後の最後まで追いかけ回されたため、感動の別れになることはなく、致し方なく逃げながらほの花を抱きかかえて「お世話になりました!!」と雑な挨拶をして帰る羽目になった。
その後、泰君さんからは『ほの花とのまぐわいは月に一度のみにすべし』と言う呪いの手紙が来て、俺は頭を抱えたのだった。
まぁ、そんな手紙の内容は無視したが、暫く情交中にいつにも増して当たりの気配を気にするようになったのは言うまでもない。