第41章 【番外編】「娘さんを下さい‼︎」※
息をするのも勿体無いと思うほどにほの花の唇を貪りながら、自分の下で必死に俺の口づけに反応してくれる姿を見つめる。
目を固く閉じているのは最初の頃に口づけの時は目を閉じろと言ったから。
素直なほの花はいつだって教えに忠実だ。
教えた通りに反応して、俺仕様の俺だけに反応するように仕込んだと言っても過言では無い。
そんなほの花が自分の妻になり、愛してくれることが嬉しくてたまらない。
愛する女を欲し、心の底から愛したことは俺の人生において一番の幸運と言える。
深く口付ければ、舌を口蓋から歯列に沿わせて舐め回し、奥まったほの花の舌を絡めとると自分の口内に引っ張り出す。
遠慮がちに絡め合うほの花も腰を弄り始めれば、だんだんとその深さが変わってくる。
「ん、ふ…っ、んん…」
上から下へ
そして臀部へと手を這わせれば、ビクンと跳ねる体。
柔らかな肢体は着物越しでもそれが伝わってきて、より体を密着させてやる。
既に勃ちあがっている肉棒を擦り付けるように内腿に沿わせると固く閉じていた瞳が熱を帯びて薄く開かれた。
目が合えば
それはこの行為を進めていくという合図でもある。
俺はいつものように首筋に唇を這わせると少しの皮膚を甘噛みして吸い付いた。
「んんんっ…!て、てんげん…!ちょ…と、あ、跡はだめ、だよ?」
「見えねぇとこに付けるからよ…、心配すんな。」
それは着物で隠せるギリギリのところ。
本当は付けるべきではないのだろう。
いつもあの三人にも口酸っぱくなるまで跡をつけるなと言われているし、あまり付けすぎるとほの花が痴女のように見えると言う理由は大いに賛成だ。
でも、ほの花の白い肌に紅い華が咲けば咲くほど自覚できるのだ。
自分の女だと。
ほの花と出会ってまだそこまで年月が経ってるわけではないのに、唯一無二の存在すぎて隣にいることが夢なのでは無いかと思うことがある。
鬼舞辻無惨がいなくなったことで、平和な世界が訪れた。
あまりにたくさんの命が奪われたことで、其処に印が付くだけでほの花が此処にいるのだと思わせてくれる。
情けないことだが俺の精神安定剤のような役目も果たしていたのだろう。