第8章 愛し君と…(※)
そろそろやばいと思い始めていた時に首に抱きついていたほの花の力が急に抜けて布団に頭をつけたのでチラッと見てみると完全に意識を手放していた。
その瞬間、急にホッとした気がした。
これでほの花に痛みを感じさせることはないと思ったから。
俺は最奥に強く打ち付けると己の限界に突き進み、暴発する間際に彼女の腹部に白い欲望を解き放った。
「…ハァ、…ハァ…。」
部屋の中には俺の荒い息とすやすやと眠るほの花の規則正しい呼吸音だけ。
「…はぁ…、根こそぎもっていかれた…。」
ここまで全身全霊で女を抱いたことなんてなかったので疲労感も感じたことのないほど。
腹部に吐き出されたそれを手拭いで拭き取ってやると…彼女の蜜壷からは生娘の証の赤い染みが垂れていた。
痛い想いをさせただろうにそれを見ると口角が上がってしまう。誰も…自分以外ほの花に
触れたことのない証がどれほど嬉しいことなのかは分からないだろう。強く擦らないように少し拭き取るとすぐにそれを捨ててほの花の横に寝転がった。
先ほどまで蜜事をしていたとは思えないほど綺麗な顔をして寝ているほの花の顔に触れる。
「…なぁ、次は起きててくれよ。いま、死ぬほどお前と話したい。」
無理な話かもしれない。
次は…と言っても彼女からしたら二回目のこと。
一度したからと言ってすぐに慣れて起きていられるとは考えにくい。
彼女の首の後ろに自分の腕を入れて、細腰を引き寄せると素肌が触れ合い、彼女の体温がそのまま感じられる。
朝起きた時のほの花の反応を考えると笑いが込み上げるが、そんな彼女を楽しむのも一興。
ふわりと香る花の匂いは香油だったようで今日は裸だからか胸元から香ってくる。
吐精したことで徐々に襲ってくる眠気に瞼が閉じてくるのを止めることはない。
ほの花の温もりを腕の中に感じながら俺はそのまま眠りについた。