第39章 陽だまりの先へ(終)※
ほの花の体が跳ねて、ぴくぴくと小刻みに痙攣している様子を見れば勝手に口角が上がる。
肌を重ね合うことがこれほどまでに幸福なことなのかと改めて知ることができたのはほの花が生きていてくれたから。
あの日、ほの花が死んでいたら叶わなかったこと。
ドクンドクンと早鐘する鼓動すら愛おしくてたまらない。
それでも今の俺は自分の吐精のために突き進むしかない。
達した直後は落ち着くまで待ってやらないといけないとは思うが、申し訳ないが今回は待てない。
構わず腰の打ち付けを続けているとほの花が悲痛な顔をして俺の腕を掴んだ。
「っや、ぁっ、うず、いさ…!ま、、って!ま、ってよぉ…!」
「悪ぃ、な…?俺も…限界だからよ。」
「ひっ、やぁ…だ、め、もう…!や、ぁ…!あああ…!!!」
唇を噛んで必死に快感に耐えているほの花にもう一度口づけを送ると耳元で「愛してる」と囁く。
「ほの花…愛してる…」
「っあっ、や…ああ…!ひ、っ…」
「ほの花、愛してる。」
「あ…あ…あ………!!」
敏感になっている体に更なる刺激を続け様にすればどうなるかということくらい何度もほの花を抱いていれば自ずとわかるもの。
それでも自分の欲を放出させるためには避けては通れないことだ。
ぐちゅぐちゅと愛液が分泌される音と悲鳴のような嬌声が混ざり合い、部屋の中に溶けて行くと腕に回されていた手が離れた。
ぱたりと布団にその手が落ちたのを確認してからほの花を見れば浅かった呼吸は通常に戻っていて、完全に意識を飛ばしてしまっているのが目に入った。
「……ふっ…、やっぱお前はほの花だわ…」
最初に抱いた時もこうやって意識を失わせてしまった。最後は穏やかにすやすやと眠るほの花と弛緩した体を堪能したのはいい思い出だ。
俺はほの花の意識がないのを良いことに今度は無遠慮に己の肉棒を最奥に打ち付けて、膣内に膨れ上がって行くそれを暴発直前で取り出し腹上に吐精をした。
ハァ、ハァ…という荒い息は自分のものだけ。
それでもこの上ない幸福感に目の前にスヤスヤ寝ているほの花を抱き寄せた。