第34章 世界で一番大切な"師匠"※
──パンパン…
ほの花の最奥に肉棒を打ち付け、肌と肌がぶつかり合う音だけ耳に響く。
顔は見れないけど、甘美な嬌声でほの花が感じてくれていると分かり、うれしかった。
「…っ、ほの花…!」
「は、ぁっ、ん!ふぁ…!」
「呼べ、よ。俺を…。」
「う、ずい、さん…!!うずい、さん…!!」
ああ…、この行為がお前と俺の最愛の行為であれば、この疑問を解消できたのか?
だが、それはもうできないと分かった。
ほの花の中で、俺の女になると言う選択肢がないと言うことが。
それほどまでにその男が好きなのか。
一体どんな男なんだ?
お前の心を離さないそいつは。
死んでも尚、ほの花をそこまで繋ぎ止めておける方法を教えてくれよ。
こちとらうっかり抱いちまって、時すでに遅しの状態。
俺が柱でなければ、周りからボコボコにされるようなことをしている。
「ほの花、…っ、気持ち、いいか?」
「…は、い…、きもち、いい、です…!」
これも命令だからか?
「そう、か…。そろそろ俺もやべぇから。」
「は、い。うずい、さん…!どうぞ…!」
命令だから苗字を呼び、気持ちいいと言ってくれるのか?
顔を見れば欲しくなっちまう。
お前の体だけでなく、心まで全部。
だから見ねぇ。
その代わり俺の証を刻みつけてやる。
どっちみち俺とほの花の関係性は地に落ちたといえる。
だったらもう気にすることはない。
「…っ、ほの花…っ!中に、出すからな…」
「え…?!し、しょ、…う、宇髄さん…!やめ、て!やめてください…!」
そんな最低な行為をすると発言すれば、後ろを振り向いたほの花の顔は恐怖に怯えていた。
しかし、俺はそんな彼女を更なる絶望へと突き落とす。
「…命令だ。」
「駄目…!いや、やめて…!お願いします…!宇髄さん…!やだ、ぁ…!!」
もう決めた。
お前が俺の女にならないならそれでいい。
だけど、俺のことを忘れられちゃ困る。
今後一生、俺のそばにいられるようにしてやる。
継子だろうが
嫁だろうが
恋人だろうが
関係性はもうどうでもいい
俺はお前にそばにいて欲しい。
それだけだ。
俺はその日、ほの花の中に己の欲を全て吐き出してやった。