第34章 世界で一番大切な"師匠"※
詩乃の唇に口づけをすれば、ふわりと香の匂いがかおる。
キツくはないが、求めているものではない。
肉棒は未だに反応しないが、此処で反応してくれないとコイツの太客になる道を断たれる。
頼む…。
詩乃の唇に押し付けていたそれを首筋に移動すると「…んっ…」と甘い声が聴こえる。
(…いいぞ、喘げ。そうすりゃ、多分いける…)
気分は高揚している。
それは間違いない。
白い首筋に舌を這わせ、帯を緩めてやると一枚ずつ着物を剥いでいく。
遊女っつーのは着てるもんが多くて脱がせにくいのが面倒だ。
好きな女にぶち込むわけではないのだからなるべく簡素な着物を着ていて欲しいものだ。
合わせ目に手を差し入れれば小ぶりの乳房が手のひらに収まった。
既に勃ち上がっている頂を指で摘むとゆっくりと捏ねていく。
「んっ、は、ぁっ…!あ、秋元様ぁ…!」
「…ん、もっと、声を聴かせてくれ。」
「は、いっ、ああっ!は、ぁん!」
片手で柔らかな胸を手のひらに収めて揉みしだき、時折、頂を摘んでやると口を開け広げて恍惚な表情になっていく。
帯を取り払い、全ての着物を剥ぎ取ると白い肢体がお目見えした。彼女の足の間に入りこみ、今度は胸の頂に舌を這わせ、下半身に手を這わせる。
内腿を下から上へと撫で上げると、ビクンと跳ねる体。
「詩乃、下を触るよ?」
「は、い…!」
指を這わせた先は秘所だ。
──くちゅ
「…濡れてる。」
「あ、秋元様が…っ!お上手、だからです…!」
「…ありがとうございます。」
こう言った場所の女はやたらと褒め上手だ。
こんなことを言われた男はたちまち嬉しくて男根をおっ勃てるだろう。
普通ならば。
しかし、自分の下半身は未だに熱くなってこない。それどころか滾ってこないことへ焦りからか背中に伝う冷や汗が冷たい。
それでも何とか望みをかけて、詩乃の秘所を刺激し始める。
蜜芽を指で押し潰し、そのまま擦り上げれば甘美な声をあげる詩乃。
「は、ぁっ!ああん!!は、ぁっ!あ、秋元さまぁあっ!」
「…気をやりそうですか。」
もっと
頼む。もっと喘いでくれ。
淫らな声を聞かせてくれ。
俺はそう懇願しながら彼女の蜜芽を刺激し続けると一際大きく体が跳ねたところを茫然と眺めた。