第31章 忍び寄る終焉※
宇髄さんはおねだりを聞くのを少し躊躇った様子だったけど、ちゃんとやってくれると思ってた。
首筋に唇を寄せられるのは擽ったい筈なのに彼に吸われると途端に情感たっぷりの物に変貌する。
熱い舌先が少し触れると今度は皮膚が吸われる感覚と甘噛みの痛みが体を痺れさせる。
それと同時に胸を鷲掴みにされるとそれだけで下半身がじゅん…と湿り気を帯びるのがわかる。
「あ、っ…ふ、…!」
胸を揉みしだかれながらも夜着の合わせ目を広げられると片方の乳房がぽろんとまろび出る。
そこにすかさず唇を這わせると再び強く吸い付いてくる。きっと其処にも痕を付けてくれるのだろう。
いつも翌日私の体の所有印の多さに三人が目の色を変えて宇髄さんを怒っているけど、私はこんなことでも嬉しいと感じる。
もちろん付けすぎなのは困ることもあるけど、自分のものだと言われているようで、其処に私が居ていいんだと思わせてくれるのだ。
一つ
二つ
三つ
数を数えるのも与えられる刺激によってままならなくなってきたと思ったら、近くにあるとは思っていたが突然胸の頂を吸われてしまい、私の腰は仰反った。
「ひっああああああっ!!!」
目がチカチカして、体の震えが止まらない。
突然の大きな刺激に私は肩で息をするしかできなかった。
「…おーい、このくらいで気をやってちゃァもたねぇぞ?」
「っ、あ、…は、ぁ、あ…だ、っ、て…」
宇髄さんは呆れたように見下ろしてくるけど絶頂を迎えた体は敏感になってしまっていて、つい今まで揉まれていたもう片方の胸を掴まれているだけでも快感に感じてしまう。
「まぁ、いいけど…。どこにも行けねぇように何度でもド派手に果てさせてやるよ。俺の腕の中で死んだように眠れば良い。」
「…っ、こ、怖いこと言わないでよぉ…!お手柔らかに…!」
彼の絶倫具合はよく知っている。
それならば一度の情交で私は何度絶頂を迎えねばならないのだ。
考えただけでもゾッとしてしまう。
腰紐を外されると完全に夜着は肌蹴させられて彼の目に晒される。
私の体を本当に愛おしそうに見つめてくれる宇髄さんに底知れぬ愛を感じて私は笑顔を向けた。