第31章 忍び寄る終焉※
ほの花の様子がやはり何故か変だと感じた。
普通に見えるけど、何気ない日常を噛み締めるかのように楽しんでいる。
まるでもう二度とこの日常が帰ってこないかのように。
そんな風に思えた。
煉獄の死が思ったよりもほの花に傷を負わせたのだろうか。
確かに俺ら柱ですら衝撃は大きい。
ただいつかそうなるかもしれないと思いながら生きてきたのだから少なからず納得はしている。
全力で鬼と戦った想いだけは受け継ぐ。
そう誰しもが思っていたと思う。
様子が変だと感じて何の気無しにほの花が陰陽師の里に帰った時に持ち帰ってよく見ていた本を開けてみたけど、何のことが書いてあるのかさっぱりで大したことは分からない。
風呂から戻ってきたほの花もいつもと変わらないようにも感じて、結局この違和感の正体に辿り着くことはできなかった。
隣に座るほの花を引き寄せて口づけをすればいつも通り応じてくれるし、押し倒しても嫌がったりしない。
石鹸の香りが漂う愛おしい女を前にして欲を抑えることなんて無理だ。
そのまま口づけをすると俺の首に腕を回してきたほの花に気を良くして早々に舌を滑り込ませた。
「…んっ…。」
奥の方でちんまりとしていたそれを絡みとって引っ張り出すと濃厚に舐め合う。
唇を喰み、角度を変えてもまた舌を性急に絡ませ合うとほの花の可愛い顔が赤に染まり色気を醸し出す。
そのまま夜着の上から尻から腰のあたりを何度も撫で回していると体を硬くする。小さな尻は柔らかくてムニと掴めば片方なんなく俺の手に収まる。
そこから徐々に脇腹を通って豊かな胸に辿り着く頃には真っ赤に染まってしまっているほの花の顔が目に入る。
そんなクソ可愛い顔で俺の愛撫を受けているなんて誰にも教えたくないし、知らなくて良い。
俺だけのほの花。
唇を離して首筋をぺろっと舐めるとビクッと体が跳ねる。
昨日所有印を付けすぎたから今日は我慢しないと後からアイツらにまたドヤされるに決まっている。
仕方なくそこに口づけを落とし、舐めるだけにとどめているとほの花がツンツンと肩を突いた。