第28章 無欲と深愛※

パチュン、パンパンパン──


結局、何度果てたのか分からないまま打ち付けられていると、唇を噛み締めている宇髄さんが目に入る。

ああ…もう果てそうなんだ、と思うとその顔を見逃さまいと彼の肩に手を置いた。
自分だって余裕はないけど、宇髄さんのそんな顔を見られるのは私の特権だから。
この瞬間は毎回見たいと思ってしまう。
それなのにぼーっとその時をくるのを待っていると途端に抱えていた私の脚を解放して、蜜芽を摘み出した。


「え、っ、ちょ、あああｯｯｯ！！」

「自分は、気を、やっちまったからって、余裕そうにしてんなよ…？お前も、っ、果てろ…。」


ついさっきまで一度しか果てるなと言っていたくせにどの口が言うのだ。そんなことを口に出そうものならば、二回戦までしてきそうなので口を噤んだが、不満そうな宇髄さんになされるがままだ。


「あ、ﾝｯ、やぁっ！あッ、あッ、あああっ！！」


「…ふ、っ、いい眺め…だな。派手に唆る…。」


見下ろすその瞳は凶悪犯のようだけど、触れられる手が温かいから簡単に絆されてしまう。
もう果てることはないと思って安心しきっていた体は簡単に再び昇り詰めて行き、宇髄さんに縋り付くことしかできない。


「って、んげ、…も、だめ、ぇっ…。」


「ああ…、ほら、気をやっちまえ。俺ももう、出るッ…！」


「ぁぁっ、や、ぁああああっ！！！」


一際最奥に強い衝撃と蜜芽の刺激により全身を震わせて絶頂を迎えると、勢いよく抜かれた彼の男根から出された熱い飛沫をお腹に感じた。


手をついて、その余韻に耐えている宇髄さんは顎から汗が垂れていて、その姿が色っぽくて目を奪われる。
やはり私は彼が好きだ。それだけでそんな風に思ってしまうのは宇髄さんに溺れている証拠。


「て、んげん…」

「…ん？」

「私も…いい？」

「…？何のことだよ？」


荒い呼吸を整えながら見つめる先は大好きな彼。


「…私の…最初で最後の人に…なってくれる？」


彼が私を最後の女にしてくれると言ってくれた。
それならば私もあなたを最後の人にしたい。
もうこれ以上、誰もいらない。