第28章 無欲と深愛※
宇髄さんとの口づけが大好き。
熱い唇と舌が私のそれを絡め取るとあっという間に彼の領域に堕ちていく感覚が堪らなく好き。
彼しか知らないのだから当たり前だけど、初めての相手が宇髄さんで良かったと心から思う。
口づけをしている間もやわやわと揉みしだかれる胸は彼の指の形になったかと思えば、頂が指で弾かれる。
「…っ、んふ…っ、んん…!」
「なぁ、触って欲しかったのか?すげぇ勃ってるじゃん。」
「だ、だって…!」
だって私は貴方に調教されてるんだよ。
あんな口づけをされたら勝手に其処が勃ち上がるし、下が濡れてしまう。
そんな体にしたのは宇髄さんなのに…。
「ほの花は此処が好きだもんな?舐めてやるよ。」
「え、…ま、まだ拭いてな、っああッ!」
まだ背中と腕くらいしか拭いてないと言うのに何も気にせずに舐めて来る宇髄さんを制止してみるが、聴こえていませんと言うほどに無視を決め込む彼にただ喘ぐしかできない。
耳が良い彼が聞こえないなんてことはない。
聞こえてるのに止める気がないからだ。
「あ、っああっ…!ひっ…」
片方の頂を指で捏ねられながら、もう片方は舌尖で周りを舐め上げられた後、思いっきり吸われた。
私の気持ちいいところはわかっている宇髄さんにかかれば、簡単に昇り詰めていく感覚に震えが止まらない。
だんだんと体が硬く張り詰めていくのが分かると、ああ…果てさせられるんだと思い、身を任せる。
しかし、もう少しで果てそうだったというのに突然それをやめてしまう彼にキョトンと見つめた。
「今日はあんまり気をやるな。一回だけだ。俺も挿れてぇから我慢しろよ。」
「え…!む、無理…だよ。そんなの…」
「無理じゃねぇの。やれ。それがお前のお仕置き。まだ体も無理できねぇんだし、ちょうどいいだろ?」
確かに体に残った毒がどう作用するか分からないのだから宇髄さんの意見は名案かもしれない。
でも、私は今までの情交で一度たりとも絶頂回数が一回なんて経験したことがない。
いつもいつも狂いそうなほど果てさせられると言うのに今日はたった一回?!
無理無理無理。
ただでさえあと一押しで果てそうだというのにどんな拷問なのだ。
彼のお仕置き内容に軽く眩暈がした。