第28章 無欲と深愛※
「ちょ、て、天元…!?ッあっ…!」
こちらの気も知らないで、変な気を遣うほの花に腹が立って気付いた時は首筋に吸い付いていた。
最初はお仕置きのつもりだった。
誰のものか分からせようと思っただけ。
それなのにほの花が妙に色っぽい声出すものだから、俺の肉棒はすっかり滾ってしまい、昂った感情を解消することができずにいた。
「…やらしい声出すなって…。勃っちまったじゃねぇか。」
ほの花の体に己の昂りを擦り付けてやるとビクッと体を震わせて、恐る恐るこちらを見た。
その顔は真っ赤で涙目になってしまっていて、煽られているとしか思えないそれに思わず目を逸らした。
「…ンな顔で見んなって…。止まらねぇだろ。」
ほの花の顔を隠すように手で覆ってやるが、その手を跳ね除けると首に抱きついてきて自ら俺の唇に口づけをしてきた。
それだけならまだしも先程はこちらが躊躇していたと言うのに自ら舌を絡ませてきたのでゾワゾワ…と性欲が蠢いた。
「…てんげん、すき…。」
もうこれはシてくれと言っているのだろう?
治りかけの体に鞭を打つわけにはいかないと言うのに俺の体は問答無用で熱くなってもう止めることはできない。
抱きついている腕はそのままに布団についていた片方の手をほの花の体に這わせる。
体を拭いてやっている最中だったため、しっかり肌蹴ている夜着が白い肢体が赤く染まっているのが艶かしい。
「煽ったのは…お前だからな?でも…今日は優しくする。激しくしたら毒が回っちまうかもしれねぇからな。」
「…うん。」
豊かな双峰を手に収めるとすっかり勃ち上がっていた胸の頂が主張している。やわやわと揉みしだけば勝手にそこが当たるようで、口を半開きにして善がるほの花。
その口に今度は俺から舌をねじ込んでやれば、奥に縮こまっていた小さなそれを引き寄せて絡ませる。
ザラザラとした舌が、ぐちゅぐちゅとした唾液に絡まり厭らしく口腔内で交わっていく。
思えば心配が上回っていたが、ほの花が欲しくてたまらなかった。
鬼狩りをした後は狂おしいほどほの花と交わりたい。
昂った感情を解消できるのはほの花だけなのだ。