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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第6章 君思ふ、それは必然





最終選別が終わっても、私はカナヲちゃんに会いたくてよくしのぶさんのお家に遊びに行っている。もちろんしのぶさんも会えば良くしてくれるし、胡蝶邸はとても居心地がよかった。
気兼ねなく話せる女の子の友達が増えるのはやはり嬉しいものだ。


しかし、ここ最近宇髄邸よりも居心地がいいと感じるには理由があった。
宇髄さんの様子が可笑しいのが継続していたからだ。


事あるごとに前よりも距離が近い気がするし、それを奥様である三人の前で平気でするのだからこっちのが気が気でない。
だからと言って師匠に向かって苦言を呈するわけにもいかず、変に意識していると思われるのも恥ずかしい。

宇髄さんからしたらごく普通のことかもしれない。だいぶ打ち解けてきた証拠と言われれば有難い限りなのだが、自分の旦那様が他の女と仲良くしている姿を見るのはツラいのではないか。
そうであれば毎日の鍛錬が終われば、何かと理由をつけて出かけている。

今日も今日とて鍛錬が終わると「お散歩に行ってきます!」と言い、家を飛び出してきた。
宇髄さんの声が聞こえたけど、私は聞こえないふりをしてしまった。


「でもなぁ…昨日もしのぶさんのところに行ったしなぁ…。」


そう毎日、押しかけられても困るというものだ。
私は町を彷徨きながらどうしたもんかと考えを巡らせる。

宇髄さんの様子が変なのは最終選別から帰ってきてからだ。いまの状態が嫌なのか?と言われたら"嫌ではない"。

ただ美丈夫なのは変わらないし、あんな風に優しくされたら勘違いしてしまいそうなのだ。こちらは男性に免疫がないし、宇髄さんの優しさを好意だと勘違いしてしまうととてもじゃないが恥ずかしすぎる。

奥様がいるのだから勘違いする方が可笑しいのに、私の心は勝手にドキドキと意識してしまうことが増えていてこれ以上勘違いしたくないので意図的に距離を置くしかない。


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