第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※
私だって此処を出ていこうだなんて思っていない。勝算があるわけでもないけど、何もせずに一週間を過ごそうなんて思ってもいない。
でも…今は何もかも忘れて宇髄さんのことだけを考えたい。
首筋に久しぶりの熱い唇の感覚に子宮が疼いてどんどん蜜を分泌しているのがわかる。
彼の指に触れられたところが燃えるように熱くて、それだけで気持ち良いと感じているなんてどうかしている。
久しぶりの彼が愛おしくてたまらない。
触れられることが嬉しくてたまらない。
普段は恥ずかしくて「抱いて」なんて言えないのに簡単に言えてしまったのはそれほどまでに求めてしまっていたから。
瑠璃さんのことはもちろん何とかしなければならないとは思っているけど、それと同時に彼がそこまで自分のことを愛してくれてるのだと分かって不謹慎にも喜んでしまった。
「…んっ、…あッ…!」
熱い唇が首筋を強く吸い付き、甘い痛みが脳すら蕩けていくよう。
屋敷の中には恋敵がいるというのに情交に勤しむ私の神経は図太い。でも、止められない。
もっと
もっと
もっと感じたい。
自分から彼の首に縋り付くように腕を回せば、片手で腰を引き寄せられて太腿からお尻あたりを撫でられる。
ちゅ、と言う音が何度も首筋から聞こえるのはいくつもの所有印を残されているから。
防護服を着ていたため、その痕を見たのは正宗達以外には鋼鐡塚さんだけ。
ん…?鋼鐡塚さん?
「あああっ!」
「っ?!?!な、何だよ?!良いとこだったのに、止める気かよ!?無理だぜ?俺もうその気だからな!」
空気の読めない声を上げたことで宇髄さんに睨まれてしまったが、情交を始める前にちゃんと謝らなければならないことを失念していた。
何もしていないし、何もされていない。
でも、良い気はしないと思うのだから。
「そ、の…、続きはシたいけど…、その前に懺悔をさせて下さい…。」
「…は?何だよ…、ってお前まさか浮気でもしてきたんじゃねぇだろうな…?」
「シ て ま せ ん!!!するわけないでしょ?!抱かれたのは天元だけだよ!」
「…"抱かれた"のは?他のことはシたっつーのか?ちゃんと…説明してくれるよなぁ?ほの花。」
ごくりと生唾を飲むが、やましいことはしていない。あれは事故だ。不可抗力だ。