第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※
腹立つ腹立つ腹立つ!!!!
何なの?あの女!
ほの花さんを愚弄するにも程がある。
天元様からは余計なことを言うなと言われているけど、いくらなんでもあの言い方は酷すぎる。
許嫁に決まっていたときも年上風吹かせて何かと上から目線だったけど、天元様が嫁としては連れていかないと断ったと知ったとき嬉しくて小躍りしそうだったのを思い出した。
「あら、天元の洗濯なら私がするわ。夫となる人だもの。貸して?まきをはもう嫁じゃないんだから。」
「いや、あなたも嫁じゃないですよね?天元様に断られた癖に。」
「だとしてもそれはまきをも今は一緒じゃない。天元はほの花とか言う役に立たない女を選んだんでしょ?」
自分で言うのもなんだけど、瑠璃さんと一緒にして欲しくない。
こちらは一度は嫁としては選ばれた立場だ。
確かに今は嫁ではないが、それでもそばにいることを許されてるし、私も彼を家族だと思っている。
何よりもほの花さんは本当に素敵な人だし、天元様のことを誰よりも第一に考えた行動できる人。
そんなことしなくていいのに嫁ではない私たちのことをを今でも立ててくれているし、余計なことは言わない奥ゆかしさも持ち合わせている。
品がいいのは大きな陰陽師の家の末裔ということで箱入り娘で育ったからだとは思うが、変に偉ぶったりしないし、私は話しやすくて大好き。
「ほの花さんは役立たずなんかじゃありません。天元様が骨抜きになるほど素敵な女性ですよ。瑠璃さんに勝ち目はないので早く諦めた方がいいと思いますよー。」
だから少しくらい嫌みを言ってもいいでしょう?
ほの花さんの素性は明かさないけど、彼女が馬鹿にされるのは黙って見ていられない。
「…減らず口ね。勝ち目とかそう言う問題じゃないのよ。宇髄家繁栄の為に優秀な子を残すには能無しの女なんて碌な子を産みやしないんだから。」
こう言うところだというのにまだ彼女は気づいていないのか。
天元様が彼女を選ばなかった理由。
何故私たちが選ばれたのか。
そして、これから知ることになるほの花さんが選ばれた理由も。
そうやって彼女を蔑む限り、天元様は絶対貴女を選ぶことはないというのに。