第26章 君の居ない時間※

──くちゅ

肉棒を蜜壷に突きつけるとほの花の蜜の音がする。
十分に濡れそぼった其処は挿入するのに事足りるだけの蜜が分泌されているようだ。


しかし、其処に押し当てた肉棒にびくりと体を震わせるほの花の顔は緊張していた。


「…ほの花、挿れていいか。怖い？」


「ち、違っ！怖くない…！で、でも…いつも気持ちいい、んだけど…、挿れる瞬間だけ…緊張しちゃうの…。も、ものすごく…おっきいから…。」


そりゃあこんな狭い蜜路に挿入するような代物ではないのは分かってる。みちみちと蜜壺を押し広げる感覚はいつまで経っても変わらないし、引っ張られた皮膚が裂けてしまうのではないかといつも気が気ではない。

それでも挿れたい。
此処でほの花を感じたい。我慢することのできない欲にまみれて自分を律することもできない。


「…ゆっくり挿れる。慣らしが足らねぇかもしれないから痛かったらすぐ抜くから。」


コクンと頷いてくれたほの花だけど、やはり少しだけ慣らしが足らないのは自分でも十分すぎるほど分かっている。
果てたことで弛緩していた体も肉棒を見て再び体を硬くし始めているし、痛みを感じさせてしまうかもしれない。


蜜壷からとろりと溢れた蜜を肉棒に纏わせるとゆっくりと蜜路の中を押し進める。


「ｯん、くｯｯ…！は、ぁ…んッ…！」


眉間に皺を寄せるほの花を見て慌てて動きを止めるが、その蜜路の狭さに自分も荒く息を吐いた。
亀頭がまだ半分入っただけだと言うのに唇を噛み締めて打ち震えている様子に痛みを感じているのは見て取れる。


「…ほの花、悪ぃ。一旦抜くわ。」


流石にこのまま律動をしてしまうのは可哀想だと思い、ゆっくりと腰を引いてみるも「まって…！」とほの花の声によって止められた。


彼女を見つめれば顔を真っ赤にして、目を彷徨わせながらもゆっくりと言葉を紡いでいく。


「…やだ、ぬ、抜かないで…。そのまま、全部いれて…。天元がほしい、よ。」


「いや、だって…痛えだろ？」


「大丈夫…だからお願い…。天元、愛してる。」



可愛い顔してそんなことを言ってくるものだから俺の理性はプッツンと切れてしまった。
腰をがっしりと掴むと今度は迷いなくそのまま最奥を目指して貫いた。