• テキストサイズ

陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第26章 君の居ない時間※





「あとで…準備手伝うから。いま…良いよな?」


狡い。そんな綺麗な顔をして色っぽい表情をされたら断れないじゃないか。
断れないのも自分でわかっているのに迷ったフリなんかしちゃってるの私も狡いのかもしれないけど。


「…ちゃんと手伝って、くれるなら…。」


「嫌だけど…仕方ねぇな。分かった。そのかわり今だけは俺のことだけ考えろよ。」



そうやって言うけど、私はいつだって宇髄さんのことしか考えてないんだよ?
知らないかもしれないけど、考えすぎてツラくなるくらいあなたのことで頭がいっぱいだよ。

隊服の上着を脱がされながら、再び唇が降ってくると私の考えは遮断される。

宇髄さんのことしか考えてなかったのに、今度は目の前にいる現在進行形の彼のことで頭がいっぱいになる。


「ん、…ふ、っ、…。」


「ほの花、俺以外のこと考えんなよ?他の男のこと考えたら絶対ェ監禁するからな。」


「か、んがえたこと、ない…っんっんん、」



何の心配をしているのだろうか。
私が彼以外を想う筈がないというのに。


右腕を、それから左腕…と上着が取り払われると肌に空気が触れる。
それなのに少しも寒くないのは彼が抱きしめてくれているから。

腕を上下に摩ると首の後ろと腰に手が回り、ふわりと体が浮いたかと思うと、背中に硬い畳の感触。


「…悪ぃ、硬ぇか。いま、布団敷くからちょっと待ってろ。」


あんな性急に隊服を脱がしにかかったと言うのにそんなところは優しくしてくれる宇髄さん。
でも、押し倒されたままにされるのは照れ臭いし、それならばもうこのまま抱いてほしい。


その想いで彼の手を慌てて掴むと「敷かなくていい…」と顔を見ずに呟いた。


どうせ抱かれるのであれば、想うがまま抱いてほしい。

荒々しくてもいいから。
宇髄さんの愛でいっぱいにしてほしい。


これから暫く感じられないならば余計。

今すぐ彼でいっぱいにして欲しかった。


「…背中痛ぇぞ?」


「いい。はやく…。」


掴んでいたのは私の方なのにその手にいつの間にか包まれて再び天井との間に彼が見える。

そして降ってきた唇と共に彼の首に腕を回した。

/ 2859ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp