第1章 2022年天城一彩生誕記念/甘
先週から悩んでいる
『もう少しで一彩くんの誕生日……』
特に何が欲しいと聞いたことのない彼のプレゼントに悩んでいた
『何が欲しいんだろう…』
藍良「あ、さん!次のイベントのことでちょっと気になることがあるんだけど…」
『…いいところに』
藍良「え?」
イベントの話を終えて藍良に聞いてみた
藍良「ヒロくんの欲しいものかあ……」
『うん、聞いたことないから…何あげたらいいかわかんなくて」
藍良「………。何でも喜んでくれると思うけどなあ、ヒロくん」
『そりゃそうかもだけどさ……どうせなら「欲しかったんだ!」って言うのあげたいなって…』
藍良「ラブいねぇ、さん♪」
『えっ?』
藍良「ヒロくん本人に直接聞いちゃってもいいんじゃない?そういうの全然言わないし」
『そうだね……それも有りだよね!』
藍良「うんうん♪」
―――――
『よし、あとはこれを資料室に運んで………』
ダンボールをかかえて会議室を出た
『あ……一彩くん…』
まだプレゼントのこと聞いてなかった…
『一彩く…』
「さん!ちょっといいですか?」
『あ、はい!』
「すいません、さん!衣装のことで…」
「さん!ステージの装飾ですが…」
「さん!!イベントのことで相談が…!」
『(ぜ……全然話せない……)』
あれから5日…
仕事に追われて一彩と顔すら合わせられなかった
茨「さん、もしよろしければこの前の撮影での反省会をしたいのですが…」
『あ、はーい…』
茨「…大丈夫ですか?後でもいいですが…」
『ううん、大丈夫!やっちゃおう』
―――――
反省会も終わり、事務所に戻ろうとした
『(疲れた……ちょっと仮眠室行こうかな…)』
フラフラと移動しながら仮眠室へ向かった
一彩「さん!」
『一彩くん…?』
一彩「疲れた顔をしているね、大丈夫かい?」
『うん、大丈夫…』
一彩「なかなか会えなくて寂しかったよ」
『私も…』
久々に会えて嬉しいが頭がぐらぐら回る
『寂しかっ…た……よ……』
一彩「………!!」