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焦がれた恋情☩こころ☩に蜂蜜を【あくねこ長編】

第3章 捻れた現実


「悪魔執事どもが……!」

森の闇のなかで憎しみに燃える瞳がふたつ、彼らを睨め付けるように見据えていた。



「やはり、あの時視たものはこの事だったのか……?」

あの方の傍にいる権利は俺だけのものだ。

紅く、歪んだ思考が、彼の全身を駆け巡る。




けれど、その『姿』は。




「待っていてください。必ずあなたを———。」

その影が変化して、仮の姿が消えていく。



その眼のひかりだけが、

闇を切り裂くように瞬いて、そして果てなき虚空(くろ)に溶け込んでいった。
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