第5章 病魔 後編 *【🫖】
ふと下肢を見れば、彼の腰骨がぴったりと合わさり、
卑猥な形をしたものは姿が見えなくなっていた。
全て受け入れたのだ。
ほぅっ……と安堵の息をついた彼女を見下ろすと、ベリアンは困ったように眉を下げた。
「主様、こうして繋がるだけでは終わらないのです」
わかっている。この熱の楔が果てるまで、この行為は続くだろう。
構える間もなく、ずるりと引き摺り出された象徴が、
もう一度ゆっくりと押し入ってくる。
ずん、ずん、………ずんっ、と緩慢な動作で、痛みを与えないように配慮しつつも、
彼女が反応した箇所を重点的に突き上げる。
「っ………あぁっ」
何という圧迫感なのだろう。
下腹部から鳩尾にまで、その大きさが這い上がってくるようだった。
「ヴァリス様、………ヴァリス様」
譫言のように名前を呼びながら、馴染みはじめた隘路を前後にすり上げ、
じっくりと捏ねるような抜き差しをする。
やがて強弱をつけて臀部を打つほど揺さぶられた。
彼の楔が押し込まれる度、粘膜が潤んで新たな蜜が滴る。
ぱんはんと肌と肌が打ち鳴らす音とともに、
烈しく内側を征服され、思わず彼の胸にしがみついた。
「や、……ぁっ、……激しっ………んんぅっ」
先程まで感じていた引き攣れるような痛みはいつの間にか消え去り、別の感覚が彼女を襲う。
楔ですり上げられる箇所から甘い愉悦が駆け抜け、鮮烈な快楽に視界でチカチカと火花が散る。
「あぁ……物足りないのですね、そのように瞳を潤ませて………。」
きつく抱き合ったまま、互いの熱に溺れる。
ずん、………ずんっ、と先端で最奥の蕾の入口をノックするように打ち付けられ、視界が茉白くけぶった。