第4章 病魔【P128 ~ 🫖*】
「や、 ………耳、舐めな、………ひぅっっ」
耳殻の輪郭をたどるように舐られ、細い肩が揺れる。
仄かな快楽として与えられる、高揚感にも似た感覚にヴァリスの身体は馴染みはじめていた。
「羞恥は私が溶かして差し上げましょう」
自分の胸を覆ったまま、頑なにその手を外さないヴァリスを見下ろし、その耳をかすめた声。
かすかにかすれたその声音に、強烈な程異性を感じたのもつかの間。
「あ、………待って、」
大きな掌が胸を包み、その熱に心がさざめく。
制止の声も聞こえぬ様子で捏ねられて、驚いて彼を見つめた。
「やっと、こちらを見てくださいましたね」
ふふ。かすかな微笑を浮かべ、その瞳が柔らかく解ける。
優しく、愛おしさが融け出したようでいて。
その一方で薄闇に包まれた室内でもはっきりととらえることができる程、
獰猛に光る双眸を見留め、ヴァリスは思わず息を呑む。