第5章 病魔 後編 *【🫖】
「べりあん、……あぅ、………もう、」
「脱がせてほしいのですか?
貴女が恥じらうから、服越しに留めていたのに」
彼の舌先が乳首をかすめる。ヴァリスはいやいやと頭を振った。
「ちが、……んぅ! そんな………事、」
「先程申し上げた筈ですよ、羞恥は私が溶かして差し上げますと」
慌てて身動ごうとするヴァリスにのしかかり、
しゅるっ……と仄かな音を立ててリボンが解かれた。
身体を隠そうとした手は優しくつかみ上げられ、熱い視線が素肌をたどる。
「あぁ……愛らしいですね、貴女の胸に紅の花が咲いていますよ」
ベリアンがみつめているのは、恥ずかしい程張りつめた頂だ。
普段は慎ましく薄桃色をしている先端が、真っ赤に染め上がっている。
「まるで硝子製のラズベリーのようですね」
戯れのように告げながら、感覚を隔てるものがなくなった乳首を容赦なくいたぶる。
ちゅ、ちゅる……と吸い上げられる度に、
じくじくとした甘い疼きが恥骨の奥から這い上がり、ヴァリスは喉を詰まらせた。
「ぁ、……あ、………あぁっ」
ひくひくと身体が震えて、力の抜け落ちた手で彼の身体を推し戻そうと試みる。
与えられる快楽に、いつしかその熱が脳髄を融かしてしまいそうで恐ろしかった。
あまりの羞恥に再度瞼をとじると、熱いてのひらが身体を撫で下ろしていく。
ゆっくりと、気の遠くなるような優しさでふれられて、唇をかんで艶音をこらえた。