【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第43章 戦いの連続【7月】
side.仁王雅治
そして今日も朝から名前に苦戦する。
名前は時折非常に寝起きが悪い時がある。(生理の時)
「名前!いい加減起きんしゃい!遅刻するぜよ!」
「名前!何、菓子食っとんじゃ!?飯を食え!飯!」
顔洗え!歯磨け!寝癖直せ!着替えろ!と次々と指示を出さないことには動かない名前。
もし名前の母に会えたたら、彼女の取扱い説明書をもらいたい。
一体どんな手腕で、この問題児を育て上げたのか甚だ疑問である。
そんなことを考えながら、手を動かし続け、名前にばしばし指示を飛ばす。
そして、なんとか家を出るにまで至った。
ああ、しんどい…。
朝練の前からげっそりする。
自分も低血圧なのに、朝から無理にテンションを上げたせいで、身体はある意味悲鳴をあげていた。
そんな俺なんかお構いなしに、名前は俺にカバンを持たせ(ひっくり返しそうなので自ら持った)あっちへフラフラこっちへフラフラ。
俺は自分を少し不憫に思える。