• テキストサイズ

【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】

第39章 女達の戦い【6月】


side.幸村精市



「だいたい雅治の方がどっからどう見てもカッコイイじゃない」

「まあ中には真田くんのファンもいることはいるけど、私たちはごめんだわ」

「弦一郎くんだって、あんたたちみたいな女なんか願い下げだよ」

「はあ?」

「弦一郎くんは真っ直ぐな人だよ!そういう姿勢を素敵だと思う!まだ仲良くなって日は浅いけど、あんたたちなんかにはもったいないくらいカッコイイ人だよ!」

「じゃあ、あんたが真田くんとでもヤッてれば?雅治は返してもらうわよ」

「あははっ!それいいー!」



女子たちの真田を侮辱する笑声が廊下まで響く。

そんな中でも名前の言葉が心に染みていく。



「名前は真田の不器用さを分かってくれるんだな…」



俺が呟くと、みんなの口元も弧を描く。

自分が言われたわけでもないのに少し嬉しくなった。


あの仁王が選んだわけだし当然と言えば当然かもしれないけど、俺たちの外見ではなく内面を見てくれる子なんだ。

テニスをする姿勢も、男としての生き様も含めて。

俺たちが感嘆した瞬間“パンッ”と乾いた音が中から聞こえた。


同時に「返すも返さないも、雅治くんはものじゃねーんだよ!!」と名前の荒げた声が聞こえた。


 
/ 236ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp