【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第38章 踊る大捜査線【6月】
side.ジャッカル桑原
「すげぇー。あの仁王がマジダッシュしてる」
「だなぁー」
って、何、感心しちゃってんだよ!
俺!
「仁王があの様な疾走を見せるとは感嘆するな」
「そうですね」
って、それも違ぇだろっ!
「いやいや、感心してる場合じゃねーだろ!!早く仁王を追わないと見失うぜ!!」
「案ずるなジャッカル。名前には精市達がついている」
「仁王くんは場所をご存じで?」
「………ふむ」
柳が顎に手を添えて考える。
「居ても立ってもいられず、走り出してしまった…というところか」
「というところか、じゃねーだろっ!?教えてやれよ!!」
「ぶははっ!仁王、意味わかんねーで走ってんのかよ!」
「いやいや、ブン太も笑ってる場合じゃねーだろ!!」
「精市がついてるんだ。そう気を揉むな、ジャッカル」
「お前ら…どんだけ自由なんだよ…」
「あーあー笑った!じゃあよ、そろそろ俺らも行こうぜぃ!」
「丸井くん、そちらではないですよ」
「はあ、大丈夫なのかよ…」
「ジャッカルー!早くしねーと置いてくぜぃ!」
俺、そろそろ胃に穴が空きそう…。