【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第33章 常套手段は勘弁して下さい【5月】
side.名前
ドサッ!
玄関の扉で攻防を繰り返していると、近くで何かが落ちる音がする。
みんなで一斉にそちらを見ると、今まさに助けを求めていた雅治くんが立っていた。
しかし、その表情は感情が籠っていないような、怖ーい雰囲気。
すごい殺気!!
オーラが殺気色!!(←どんな色!?)
そんな雅治くんの口がゆっくり開いた。
「お前ら、名前に何しとう…」
普段聞いたことのない、地を這うような低い声に、私までビクッとして入れていた力をふっと抜けてしまう。
同時に「「うわあっ!」」という声とドサッと何かが倒れる音がした。
あっ…
気づいた時には時既に遅し。
攻防を繰り広げていた扉を私が離したことによって、3人がドミノ倒しになってしまったのだ。
ごめんなさい。