【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第25章 友達できるかな?【4月】
side.仁王雅治
「ただいまー」
「おかえりー!!」
“がばっ”
「おおっ!!何じゃ!?(抱きつくなんて、かわいいことしおって…)」
「雅治くん!雅治くん!」
「聞こえとるよ。随分ご機嫌じゃのう」
「女の子のお友達できた!!」
「おお!そりゃ良かったのう」
「うん!!同じクラスの菜摘とって言うの!!2人ともすごく美人さんなんだよ!!」
嬉々として友達のことを話す名前が、幼稚園児に見えるのは俺の目の錯覚であると思いたい。
名前の言う友人とは、恐らくC組の詩織しーちゃんとなっちゃん華子だろう。
ブンちゃんがキレイでかわいい女が隣のクラスにいると騒いでいたのを思い出す。
キレイどころ2人で、彼女たちはテニス部に興味がなかった筈。
何故知っているかと言うと、ブンちゃんが「2人とも彼氏いるんだって…」とあっさりフラれて帰ってきたからだ。
まあ幸村と仲良くされるよりはマシじゃろ。
俺は、至極ご機嫌な名前を見ながら、ほっと安緒のため息を吐くのであった。