【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第22章 ストッカーではなくストーカー【3月】
side.真田弦一郎
家の前まで来て、ただずっと見ているだけ…
そこで、ハッとする。
これはもしや、今流行りのストッカーの仕業か!?(←正しくはストーカー)
な、なんという事だっ!?
けしからんっ!!
ストッカーに憤りを隠せない俺は、そのまま自室に勢いよく飛び込んだ。
そして携帯電話を手に取る。
暫く部活を怠るのは已むおえん。
身内の命が危険なのだ。
しかし、こればかりはいくら仲間とて公表できない。
やたらと言いふらし、犯人の怒りを煽れば、更なる犯行予告をしてくるかもしれん…
よくよく考えた上で、幸村に連絡し、ほとぼりが冷めるまでの甥の警護につく旨を伝えた。
その間、他の部員には黙っていて欲しいことも伝える。
「真田は体調不良で部活動欠席を余儀なくされている」と。
部員にはそう伝えると幸村の了承を得ることができた。
あとは犯人を捕まえるのみ。
俺は心おきなく甥っ子の身辺警護にあたることが出来る。