第6章 僕の名前を
アルナside
僕の頬から涙がこぼれ落ちた。
これは......なんの感情から...?...
悔しさ...?...いや、違う.........
......この感情は......
怒りだ...
アルナ「...うるさいっ!!...グスッ...喋んなッ...!!」
ああ、感情任せに怒鳴りつけちゃってる............
ダメだ僕...
......僕は今怒っている......
でもそれはアレンに対してじゃない、
.........自分に対して。
アレンは……僕の大切な人……
その大切な人を僕は………痛めつけている
自分の甘い考えから、賭けをし、………そして傷つけている
それは僕にとって許しがたいこと
だから、僕は……僕自身が許せない……‼︎…
けど、術を解くのも……出来ない………‼︎
僕は、家族を探しに行かなきゃ……行けないから……‼︎
アレン……ごめん………
そう心の中で呟きながら、アレンを見る…
……っ……‼︎
そこには、………笑っているアレン……
僕の顔は元から感情表現が薄いから変わっていないと思うが、内心凄く衝撃を受けた
なんで、笑ってんの…⁇……辛い筈なのに…っ⁉︎……
アレンは……こんな僕に対して……笑ってくれるの……ッ⁉︎……
アルナ「......もう、限界だ...!!」
限界だった………
アレンをもう傷つけたく無かった…………
僕は手際良く、術を解いた…………
アレンは起き上がろうとしたが、僕が止めたため、今床に倒れている状態だ……
アレンはまた嬉しそうに、笑っていた………