第4章 みんなでファミレス
「パーちんは何にしたよ?」
「オレはチャーハンに決まってンだろ」
「出た、バカの一つ覚え!期待通りに炸裂させんなよ」
「あん?バカだと?ミジンコの間違いだろ殺すぞテメエ!」
「やってみろよー!オレもチャーハン頼も!」
「ああん!?テメエがチャーハンなんざ百年早えんだよ!」
徐々にヒートアップする二人の安定の言い争いを微笑ましく思いながら、武道はメニュー表をめくる。
「ダブリンはチャーハンか。意外にまともだよな、オレ何にしよっかなあ」
すると千冬が横からひょいっと顔を出し、提案してきた。
「相棒、ラーメン頼まねえ?」
「お、いいね旨そう」
「金ねえから半分コしようぜ」
注文を終えて次々と料理が運ばれてくる。旗のないお子様セットが来て、早速マイキーが不満を漏らすが…
「何だよこれ、ふざけてんのか」
「ほうらマイキー、旗だぞー」
旗を立てたくてうずうずしていたドラケンに先を越される。
「えっ、早い…旗がねえじゃんもう要らねえまで言わせてよ」
その頃、パスタが運ばれてきた場地は向かいの千冬に呼び掛けていた。
「千冬ぅ、半分コしねえのか?」
「場地さんすいません!相棒がラーメン食おうって言ってきて」
「オレを裏切るのか千冬よ!」
先程のやり取りの内容を改竄され驚く武道をよそに、さらに二人の会話は盛り上がる。
「ラーメンか。旨そうだな」
「じゃあ半分コ、します?なんか、麺ばっかですけど」
「いいのか?悪いな。お前は優しいな、千冬」
「ばっ場地さん…そんなっ…もったいないお言葉っス…」
「えー…オレの分はぁ?千冬ぅ…」
千冬が場地と半分コしたため、武道は再びオーダーする羽目になった。
「タケミっち、美味そうなの頼んでんじゃん!」
「ラーメンがなくなったんで、半ばやけくそで頼んじゃいました」
武道の頼んだパフェにマイキーが目を輝かせる。