第1章 クレープが食べたい
「場地てめえ、なんで負けたくせに買ってこねーんだよ。何だったんだ今の時間」
「何だマイキー、クレープ食いてえのか?」
「いやその為にじゃんけんしたのよ」
思わず三ツ谷もツッコミをいれる場地のマイペースさだ。
「仕方ねえな…一口食うか?」
「そんな可哀想な味付けされたクレープ食えるか」
「どうせなら全員分買ってこいよー、なんで場地の分だけなんだよー」
場地とマイキーがやり取りする横で、パーちんが千冬の行動に対しもっともな意見を述べる。
「ケンちん~!腹減った~!」
そうこうしているうちに、いよいよマイキーがぶうと頬を膨らませ駄々をこね始めた。このままではどうにも総長の機嫌は直りそうにない。
「あー解ったよクソッ、結局こうなるんだよな」
諦めがついたドラケンが仕方なく全員分のクレープを買ってくる。そして持参した旗をクレープのアイス部分にぶっ刺した。
「ほうらマイキー、旗立ててやったぞー」
「わぁ!さっすがケンちん!」
「うわ、マイキーのクレープ旗立ってるぞ」
「良かったな、マイキー」
みんなに誉められご満悦の総長の隣で、ドラケンはほっと胸を撫で下ろすのだった。
終