第8章 疑問*
「五条。とりあえずサンプルとるよ。指はちょっとメスできるだけ。その後はまた指舐めて、セックスすればいいじゃないか?」
ええっ!?
家入さんなんてことを言うの!?
「分かった。僕の宿舎でいいなら」
「苗字もそれでいいな?」
2人の目線が痛い。
「はぁ…。分かりました」
「じゃあ先に採血だな」
「僕。ベッドメイキングしてくるね」
「はいはい」
悟さんは飛び出して行ってしまった。
「五条が相手だと苦労するな」
「そうですね」
「よくあいつを選んだな」
「選んだっていうより、捕まったっていう方しっくりきます」
「そうか」
手際良く、私の血を取る家入さん。
「あの、家入さん」
「何?」
「予知夢とか過去を視るのは、何か関係ありますか?」
「そうだな。それは私の分野ではないから知り合いに聞いてみるよ」
「ありがとうございます」
メスで指先に傷をつけた。
「ほら。五条が待ってるぞ」
入り口で待ち構えている悟さん。
仕方ない。
そういう約束だもんね。