第36章 団結*
side.五条悟
僕はどこかの駅のホームにいる。
周りには呪霊や人間がたくさんいた。
何だこれ?
そして僕が殺したはずの親友の姿にハッとする。
何で傑が…
傑が僕に向かって何かを言った。
そして僕は獄門疆に封印されてしまう。
その後はただ時間が流れるのを待っているだけ。
そこでパッと視界が元に戻った。
まるで白昼夢を見ていたような気分。
「今の…何?」
「ママが見たの」
「私が見た未来を、心が読みとって、蓮が悟さんに流してるの」
「へぇ…」
正直、凄く驚いた。
僕の家族にこんな力があったなんて。
「家族の絆だよ」
「だね」
ふにゃりと笑う名前と蓮。
でも、小さい心にこんな悲惨な光景を見せたくなかったな。
「悟さん」
「うん?」
「言いたいことは分かってるよ。心でしょ?」
「うん」
でも、もう遅いんだろうね。
僕が任務で払ってきた呪霊なんかも、今まで視てきただろうし。
「私、呪霊とか視えないけど、心と蓮に見せて貰ったの。今更だけど凄い子達の母親なんだね」
「そうだね」
僕も六眼がなければ、この子達の父親なんかできないよ。