第36章 団結*
夢を見た。
私と心と蓮は、どこかの駅のホームにいて。
呪霊と人間がごちゃごちゃいる。
蓮と心は低級呪霊を黒い光を放ちながら祓っていた。
その間に私は辺りを見回して、悟さんを探す。
ふと線路の方に見なれた白髪を見かける。
いたっ!
そこでは既に悟さんが獄門疆に掴まっていた。
手を伸ばすけれど、悟さんは閉じ込められてしまう。
『いやあぁっ!悟さんっ!』
そこでハッと目が覚めた。
「名前?」
「…悟さん…」
「うなされてたけど、大丈夫?」
「…無理…嫌だよ…」
ガタガタと震える身体を抱きしめて。
溢れる涙を拭ってくれる。
封印は避けられないの?
私は何が出来る?
「…悟さん…」
「うん?」
「…どうしたら…私は悟さんを呪える?」
「えっ?」
「真鶴岬で言ってた…どこにも行かせないように。私を呪うって…」
「僕を愛してくれれば、それでいいよ。僕が呪ってあげるから」
「…どこにも…行かないで…」
悟さんに縋りつく。
「うん。それで君が安心するなら」
悟さんは私を安心させるようにキスをした。
お願いだから
私から離れないで。