第36章 団結*
「ママも桃好き?」
「うん。桃好きだよ」
「今度はいつ食べれる?」
うーん。
もう10月の頭だし。
旬は過ぎてるよね。
「残念だけど、桃は次の夏だねー」
「えー!」
「ぶううっ」
心まで不機嫌になる。
「ゼリーならスーパーに売ってるけど。おばあちゃんのお家で食べたのより美味しくないかもよ?」
「それでもいい!食べたい!」
うーん。
多分、全然違うと思うけどね。
「パパにお願いしてみたら?美味しいゼリー買ってきてくれるかもよ」
「ほんと!?」
「うん」
「分かった!」
「うきゃあっ」
笑顔になる心と蓮。
2人がそんなに桃好きなんて、知らなかったよ。
「ママ。元気になった?」
「うん。元気になったよ。ありがとう」
「うん!」
「でも、この力のことはママがパパに言うから、暫く3人の秘密にしてね?」
「分かった!」
2人とも心配してくれてたんだね。
ありがとう。
翌日から。
私達は思考や見た事の共有の練習を始めた。
私が次に予知夢を見た時に備えて。
それを直ぐに網羅できるようにしておきたい。