第36章 団結*
「心たーん。ゼリーだよー♡」
お義父さんは心にゼリーを食べさせて。
その頬っぺをつんつんとしている。
見てはいけないものを見てしまった。
お義父さん。
ごめんなさい。
威厳の欠片もない姿を見てしまいました。
蓮も美味しそうにゼリーを食べていて。
とても微笑ましい光景。
「心。ゼリー美味しいね」
「あんっ」
余程、そのゼリーが気に入ったのか。
心はお義父さんの服を引っ張った。
早くもう一口食べさせろと言わんばかりに。
それを見ていたお義母さんが「ふふっ」と優しく笑っている。
そこでハッと現実に引き戻された。
「見れた?」
「…うん…」
「ママ?」
「ああ、ごめんね…」
驚き過ぎて、言葉を失ったよ。
「あのゼリー美味しかったんだよ」
「そっか。蓮も心も桃好きなの?」
「うん」
「心も?」
「心も好きって言ってるよ」
そうなんだ。
私には何がどうしてこうなったのか。
全く分からないけれど。
2人がテレパシーみたいなので、繋がっていることが分かった。
道理で2人の間に入れないわけだ。