第36章 団結*
「パパは?」
「分かんない」
「パパとママは違うから」
そうだよね。
悟さんは呪術師で、私はただの人間だもん。
ん?
でも普通、逆じゃない?
悟さんの方が出来る気がするんだけど。
「それ。ママも混ぜてくれる?」
「いいよ。じゃあ僕と心の手を握って」
「うん」
自分の子供に教わるなんて、なんか変な感じ。
「何が見たい?」
「えーと…じゃあママ達がいない時、2人がどんな風に遊んでたのか見たいな」
「いいよ。心、いい?やるよ?」
「あうっ」
すると急に視界が変わって、お義母さんの姿が見えた。
心はお義父さんの膝の上にちょこんと座っていて。
蓮は外で悟さんと同じ術を飛ばしている。
その内。
お義母さんが美味しそうな桃のゼリーを持ってきてくれた。
蓮は急いで御屋敷の中に戻ってくる。
やだぁ。
蓮ったら手も洗わないで…
恥ずかしい。
お義母さんはそんな蓮を怒らずに、おしぼりで手を拭ってくれていた。
さすが悟さんのお母さん。
素晴らしい。
出来るお母さんだ。