第30章 休暇6日目①
迷路対決は、悟さんの勝ちで終わってしまった。
「今夜が楽しみだね♡」
「ちきしょうっ!」
悔しい気持ちはあるけれど。
負けてしまった以上、仕方がない。
「さて。次はどこに行こうか?フェリーでも乗る?」
「んー。箱根神社行きたい」
「また神社?」
「だめ?」
「うーん…昼間は君に主導権をあげるよ」
「はいはい」
まだ引っ張るの?
ほんと意地悪だな。
「じゃあ行こうか」
「うん」
差し出された手を握る。
2人でアートを見ながら出口へ向かった。
「ところで名前。お土産はいいの?」
「あー。忘れてた。お義母さん達に、高専の子達にもお土産買わないとだよね」
「明後日、帰りながら駅の近くで買おうか」
「うん」
「折角だし、真鶴の海も見る?」
「いいの?」
「いいよ」
「やったー!悟さん大好き!」
お土産買って、海見て、ドライブしながら帰る。
楽しみだな。
「じゃあ、お土産は明後日で明日も散策できるね」
「んー。君次第じゃない?」
私たちは彫刻の森美術館から箱根神社へ移動した。