第28章 休暇4日目*
3日間お世話になったホテルをチェックアウトした。
私たちは、レンタカーで次なる目的地。
箱根を目指す。
「名前。何か音楽かけようよ?」
「いいけど。何がいい?」
「適当でいいよ」
私はスマホを繋ぎ、テンション高めの音楽を流す。
「ていうかオープンカー初めて」
「あー。君、ホテルの行きは爆睡してたからねー」
「うん。でも今日は平気そう」
「ねえ?僕さ。新婚旅行って、オープンカーにバルーン風船とカンカン付けて走ると思ってたんだけど。名前はどう思う?」
「どうって言われても…」
そんなの国内じゃ捕まるんじゃない?
知らないけど。
「いつか海外に行けたら考えようね…」
やっぱり悟さんの考えは良く分からない。
そもそも風船って苦手なんだけどね…
「ねえ?折角だから、江の島に寄って行かない?」
「いいけど、どうしたの?」
「んー。海が好きなのもあるけど、デートしたくって」
「いいよ。仰せのままに」
悟さんは私の手をとって、甲にキスをした。