第27章 休暇3日目*
今日もサロンでヘアアレンジとメイクをして貰う。
ほんと至れり尽くせり。
キレイにメイクアップして、悟さんの待っているロビーへ向かう。
ここから銀座はすぐだし。
手を繋いで、皇后外苑を散歩する。
「気持ちいいね」
「うん。でも僕の目にはちょっと日差しが強いかな?」
「サングラスは?」
「んー…今日はナイスガイでいたい気分なの」
「ふーん」
私は首を傾げる。
サングラスかけるかけないで、そんなに変わるかな?
銀座のブランド物が並ぶ通りに着いた。
「名前。これなんてどう?」
「うん。キレイだね」
「これは?」
「可愛いね」
「ねえ?何かテンション低くない?野薔薇なら大変な事になってるよ?」
だって、値段が…
桁が1個多いんだもん。
「今日を合わせて5着は必要だよ?テンション上げてこうよ♡」
「でも…私には敷居が高いよ…」
「大丈夫。大丈夫。ほら試着しておいで」
あっ…
思い出した。
これ沖縄の時と同じだ。
私はただの着せ替え人形と化した。