第23章 衝突
悟さんの耳を掴んで、そのまま外へ引き摺り出した。
「あれを見てよっ!」
「あははっ!蓮だねー。あははっ!」
何笑ってんの!?
反省するどころか、爆笑しちゃってるし。
「何でもいいから捕まえて来てっ!」
「はいはい。仕方ないなー」
悟さんは笑いながら、一瞬で息子を捕まえる。
そして得意気な顔をする蓮を抱えて、私の元へ戻ってきた。
「パパー!ぼくすごい?」
「うん。凄いね。でも、今はママの言うこと聞かないとね」
私の心情を知らないのか。
ヘラヘラと笑う夫と息子。
「蓮?ママすごく怒ってるんだからね?」
「ママのかお、こわーい」
「ねー♡」
私の事を軽んじているのが、よく分かった。
怒りの沸点が頂点に達する。
「そっちがその気なら、私にも考えがあります」
「えっ?」
「悟さんと蓮は暫く反省しなさい。蓮。一緒に来なさい」
「えー。やだー」
「言うこと聞きなさいっ!」
蓮と心を脇に抱えて、私は自室に戻った。
そしてお義母さんに電話をかける。