第23章 衝突
寝不足で苛立ってる私は空を見上げた。
「…はっ?」
何あれ?
私…
どうすればいいの?
私の視線の先には、空を飛ぶ蓮がいた。
信じられないものを見たような顔をしてしまう。
「ちょっとっ!誰か、あの子捕まえてきてっ!」
「無理ですよ」
「無理だな」
「無理ね」
マジで?
勘弁してよ。
皆、呪術師なんでしょ?
「ちょっと悠二くん。心をお願い」
「えっ?俺?」
悠二くんに娘を預けて、3歳になった息子を怒鳴る。
「蓮っ!」
「ママー」
「下りてきなさいっ!今すぐっ!早くっ!」
「やだー」
やだーですって?
私の言うことが聞けないの?
「ご飯にグリンピース入れるよっ!?いいのっ!?」
「もう食べれるもーん」
「蓮っ!いい加減にしないとパパに言いつけるよっ!?」
なにが「もーん」よ!
くっそー!
腹立つ!
「校庭のど真ん中で親子喧嘩ってシュールね」
「ツナマヨ」
コソコソ話してるようだけど、聞こえてるから!