第23章 衝突
時が過ぎるのは早いもので、心も生後6ヶ月になった。
首が据わって、抱きやすくなったけど。
また太くなった二の腕を見てガッカリする。
サボってたけど、また皆とダイエットしないとな。
そんなことを呑気に考えていると。
自室のドアがバンッと開く。
「先生ーっ!」
「悠二くん!?シーッ!」
今、せっかく心を寝かしつけたんだから。
見てよ。
私の目の下の隈を。
蓮は規則正しく泣いていたけど、心は勝手が違う。
よく寝たかと思うと、深夜らんらんと起きていたりする。
「先生いないの!?」
「いないよ?どうしたの?」
「えー。マジで!?名前さんでもいいやっ!一緒に来てっ!」
「えっ!?うわっ!」
悠二くんに娘ごと抱えられて、どこかに連れていかれる。
走る速度が早すぎて、目が回りそうになった。
やってきたのはグランドで。
漸く私たちを下ろしてくれる。
「びっくりしたー!何事なの?」
「おかかー」
棘くんが上を指さす。
何?
ただの飛行機雲とかなら容赦しないよ?