第22章 懐胎*
side.五条悟
名前と話していると、すでに日付を跨いでいた。
ガラッと医務室のドアが開く。
「心の準備はできたか?」
「はい」
「硝子。どうする?憂太呼んできた方がいい?」
「お前が治せよ」
確かに。
麻酔が効いてて暫く動けないよね。
「分かった」
「じゃあ。背中に局所麻酔打つから。ちょっと痛いぞ」
「はい」
名前の身体を横向きにする。
それだけでバキッと骨の折れる音がした。
身体はもうボロボロだ。
「痛っ!」
構わず麻酔を打つ硝子。
「悪い。麻酔が効く間に治してやる」
「…痛いけど…大丈夫です…」
ゆっくりと名前の身体を元に戻す。
「よし。腹開けるぞ。痛かったら言え」
「…はい…」
硝子が腹部を切開する。
前回同様に硝子を手伝う。
「ここ抑えておけばいい?」
「よし。じゃあ取り出すからな」
「うん」
「五条。切断しろ」
「分かった」
心を取り出して、へその緒を切った。