第22章 懐胎*
side.五条悟
蓮を抱き上げて、医務室を出る。
本当に君はすごい子だね。
これで六眼持ちだったら、今頃僕より懸賞金高かったんじゃないかな?
「蓮。ママは明日、元気になる?」
「…わかんない…」
聞いた僕が悪かったね。
「そっか。男の子はそんな顔しないよ」
「…でも…ママいないのはやだ…」
「そうだよな。でもママはパパが必ず助けるから大丈夫だよ」
幸い反転術式が使える憂太もいるし。
硝子もいる。
それになんて言ったって、僕の呪いがあるからね。
蓮がもう少し大人だったら。
「僕が良いって言うまで死なないでー」って。
軽々しく名前に縛りをかせそうだけどね。
「明日、心が来るならパパもママも準備しないといけないから。今日はパンダと一緒に寝れる?」
「うん。ぼくパンダとねんねする」
「ありがとう」
僕は蓮の額にキスをする。
君は僕らの救世主だよ。
蓮を生徒たちに預けて、僕は医務室に戻る。
僕の子供たちは誰に似たんだか。
せっかちだな。