第21章 友情
「でもさー。名前が幸せそうで、本当に良かったよ」
「そうだね」
「電撃結婚だったから。正直、心配してたんだよね」
そうだったんだ。
皆には言えないけど。
確かにこの一年間は波乱万丈で。
私は二回も死にかけた。
でも、その甲斐あって掴めた幸せもある。
いつだって悟さんが支えてくれてたから。
「皆、ありがとう。私、すごく幸せだから」
だから大丈夫。
感極まって、涙が零れる。
「もう名前ってば。泣かないのー」
「だってぇ…ううっ…」
お酒のせいか涙脆くなる。
私、お酒入ると面倒なんだもん。
ポロポロと泣いていると、悟さんに抱きしめられた。
よしよしと頭を撫でられる。
「ほらっ!そんな名前にサプライズ!私たちからプレゼントー♡」
「やだぁ…ううっ…これ以上泣かせないでよー」
「大したものじゃないから、受け取って。ねっ?」
「そうそう」
「遅くなっちゃったけど、私たちからのお祝い」
次から次へと涙が溢れてくる。