第20章 朗報*
side.五条悟
名前にご飯を食べさせるのは妊娠中以来だ。
もぐもぐ食べる仕草が小動物みたいで可愛い。
「ねえ?名前」
「何?」
「僕のこと好き?」
「好きだけど、何で?」
「うーん。ただ聞きたかっただけ♡」
「それよりもう一口。あーん」
口をぽかんと開ける名前。
ずるいなぁ…
きっと僕の方が何倍も君を好きだ。
不得手がないことは、もしかしたら不運かもしれない。
僕は怪我すらしないから。
名前の手を煩わせることなんてないしね。
でも名前は色々と手がかかる。
だから僕は君から目が離せないのにな。
もっと僕に夢中になってよ。
「はい。あーん♡」
「あーん。…ん…」
名前の口にサラダを入れる。
「ねえ?今日はご褒美貰ってもいい?」
「んっ?」
「素敵な旦那さんへのご褒美♡」
「ほっぺにチュウでいい?」
「それだけ?」
「じゃあ口にチュウ」
それだけでチャラなんて。
やっぱり君はずるい。